セラピーオフィス ラサルーテ 文献より

身体の歪み

整体やカイロプラクティックなどでよく言われる「足の長さが違う」「背骨が歪んでいる」「骨盤が歪んでいる」「頭蓋骨が歪んでいる」という診断など、

骨が歪んでいると言われると納得しやすいため、すぐにそう思い込んでしまいますし、あまりにも安易に使われ過ぎているように感じます。

人体はもともと左右非対称です。
血管、内臓の位置、筋肉の形、手足の形、顔・・・すべて左右同じ人などありません。
それは知っていても「骨が歪んでいる」と言われると納得してしまいます。
これは唯物的な医療が常識となっている弊害です。

骨は靭帯や筋肉に支えられており、この支えがないとグラグラです。
巷で歪んでいると言われるケースの70%以上は骨自体には問題がないと思われますが、30%がもし本当に歪んでいるとしてもそれは筋肉や靭帯が収縮して引っ張る、あるいは硬く肥厚して圧迫してしまうことから起こっているはずです。

骨を強制的に牽引したり矯正したりするのではなく、硬縮を起している筋肉を柔軟にすればその多くは自然と元に戻ると考えられます。
またこの筋肉の硬縮も筋肉そのものを強い力で揉めば柔らかくなるというものではなく、柔らかくマッサージして気血の流れを良くすることによって…

○酸素や必要な栄養素が供給されるようする

○疲労物質を早く回収して筋肉の疲労回復を早める

という方法を用いて硬縮左解消することが本当の治療になります。
この方法で歪みが治る、そしてこの歪みや拘縮が原因で起きている気の流れを改善することで多くの病は回復の方向へと向かいます。

カイロプラクティックの本質を要約すると、「脳と脊髄のつなぎ目に当たる第一頸椎周辺の歪みや圧迫が全身症状に繋がる」ので、「この部分の歪みを非常に繊細なテクニックを用いて矯正、リリースし、ブロックを緩めエネルギーの流通を円滑にする」ということでしょう。

第一頸椎は後頭部の奥に位置し脳とも近い位置にあるため、触診や治療には非常にデリケートで繊細な感覚が必要です。
強い刺激や過度な矯正はさらに神経や脳にダメージを与え様々な症状を悪化さてしまいます。

頸椎だけでなく身体各所の関節、靭帯、腱、筋肉組織なども強過ぎる刺激はかえって症状を悪化・慢性化させる危険性があります。
特に筋肉には外的刺激に対して防衛する働きがありますので、一時的には柔軟性を取り戻したように思えても施療後にはまた更に硬直してしまう可能性もあります。

また強度刺激は筋肉組織を傷めたり、免疫力を低下させることもあります。
身体は超極小の粒子から形成されているので、この状態を変化させるには触れる程度で十分効果があります。
本当に身体に必要な刺激はあまり感覚がない程度のもの、とご理解いただくと良いでしょう。


次回は、今回の続き <バイオリズム> を掲載致しますので、お楽しみにお待ちください!