セラピーオフィス ラサルーテ 文献より

<東洋医学の生命観>

私たちが生きている三次元世界は二元論で成り立っているといわれます。
陰と陽、夏と冬、昼と夜、上と下、温と冷、火と水、収縮と弛緩、内と外…。

人体も同じです。上半身と下半身、右と左、手と足、物質的肉体と働き、身体と精神…。

生命として一番重要な二元論が火と水という陰陽です。
火は心臟、水は腎識を表しています。
また火は体温という熱産生を表し、木はその熱で燃え過ぎて自滅しないように火を抑制する働きを表しています。

心臓が熱産生を、腎臓が体液の調整によって熱が盛んになり過ぎないように抑制していると考えられます。

東洋医学ではこのような働きの陰陽が生命そのもののエネルギーと考え、この火と水、心臓と腎臟を「先天の気」と定義しています。
この先天の気に身体を構成する物質と燃料としての物質を与えているのが「後天の気」と言われる土=消化器系です。

先天の気の役目は生命というエネルギー代謝だけでなく、身体の形状や性格を決定する命令系でもあるということ。
それを維持するために地に育つ食物から後天の気を得て生命を存続させています。

DNAによって決定される体質もこの先天の気と同義であり、この体質は、五行(木・火・土・金・水)の働きのブレンド具合で決定されます。

木=収斂の働き=素粒子同士をしっかりと結び付け合うために働く収縮させるカ。

火=固=素粒子が集合した物質がその形態を維持するように働く また維持に使用するためのエネルギーを供給する働き。

土=緩=素粒子同士が引き付け合い過ぎて爆縮して自己崩壊しないように働く弛緩作用。またこれ以外の4つの働きが強<なり過ぎないように和らげる触媒的働き。

金=表面の収斂=集合した素粒子が外向き(崩壊の方向)に逃げないように集合した組織の表面を引き締める働き。空間との境界線を作る働き。

水=蔵=最深部から引き付ける力。お互いがこの引力を働かせることで素粒子が集合して固く結束する。

という五つの働きによって素粒子の結合具合が決定されており、その結合具合によって各臓器の容量も変わります。
またその容量の大きさや働きの強弱によって性格も決定されています。

このようにして決定された体質、性格、先天的疾患の有無などによって三次元での経験=学びの内容が変わる!

ということから五行とはカルマといわれる現世での課題の本質ではないかと考えています。

先天の気である火と水ですが、火はカと読み、水のミと合わせてカミ=神となります。
また火足り→左、水極まる(ミズキワマル)→右となり、左は陽を、右は陰を表す。
右手と左手を合わす合掌は感謝の心を表すものであり、合掌することでカとミが合わさり、人の中にカミ=神聖なるエネルギーが生まれるということで、陰陽、水火は交わることで本来持っている魂のエネルギーが発揮されるのだと思います。

また先天の気は心臓には神として、腎臓には精として宿るとされており、先天の心腎が交わることで精神となります。

火は体温を生み出すカであり、エネルギーを生むことから交感神経と考えることもでき、対して水は火が燃えすぎないように抑制するカであることから副交感神経と考えることができます。

水=腎臟は下に在り、陰の性にして地の気とも通じ、その冷やす力を上にあげて心の火を抑えるように働きます。
火=心臟は上に在り、陽の性にして天の気とも通じ、下に降りて水が冷え固まり過ぎないように温めます。

この先天の火と水=天の気が降り、地の気が昇って交わることでエネルギーの柱が出来上がります。(国造り神話の国の創生とも同じです)

この柱が脊柱の中を通るエネルギーであり、天からの陽気は脳からの命令として降り、地からの陰気は自律神経系のフィードバックとして昇る電気信号=電磁波=波動=気であると考えています。

脊柱を形成する骨は腎に属し、先天の気の器でもあると考えられることから、脊柱もまたその先天の気を通す、生命の根幹を成す非常に重要なエネルギーであり、この流れの関所がチャクラと呼ばれるものであろうと解釈しています。

ここまでは全て東洋医学に散見される陰陽のルールを私なりに繋ぎ合わせた陰陽、先天後天の論ですが、真髄からそう離れていないと思います。

またこの陰陽の流れはトーラスエネルギーの様相でもあると考えています。この陰陽、水火に端を発するエネルギーの柱からトーラスエネルギーが生み出され、そのトーラスの円の大きさが魂そのものの大きさであり、

人体から距離が離れるほど(円の外縁に近づくほど)周波数が高くなり、魂の世界、先天のエネルギーだけの世界に近づくのだと思います。

以上が私が考える東洋医学の生命観です。
難しいので覚えていただく必要はないのですが、セラピーをされる方にとっては治療を組み立てるうえでの大きなヒントとなるはずですので是非活用していただきたいと思います。


次回は、今回の続き <心身の健康の定義> を掲載致しますので、お楽しみにお待ちください!