セラピーオフィス ラサルーテ 文献より

<心身の健康の定義>

東洋医学が考える心身の健康の基本は・・・

『頭

「頭寒足熱」とは頭がクールで足元が温かい状態。
これは自律神経が安定して体内の陰陽の気がバランスよく循環している状態の表れであり、身体的健康の理想的状態です。
またこの状態で身体の気の流れが安定していると精神も安定します。

この逆の状態が「頭熱足寒」。
頭部にエネルギーが集まり脳が充血、神経が興奮している状態となり、自律神経失調や過剰代謝による身体各所の炎症などを引き起こします。

陰陽、水火のバランスを崩してしまった身体を頭寒足熱の状態に戻すこと!自律神経の状態を整えること!

これを全ての健康の基本とし、本書において著者が提唱する養生メソッドのご紹介や、様々な健康についての情報を判断する基準としてこの定義を大きな指標としています。

自律神経とは?

自律神経とは生命を維持するための恒常性を司っている神経のこと。
恒常性とは体内環境を一定の状態に保つ働きのことであり、血圧や心拍数、体温、睡眠中や無意識下での呼吸数、その他生命維持に関わる内臓や組織の働きを一定の状態に安定維持するように保つ働きのことです。

自律神経には交感神経と副交感神経があり、交感神経は一般的に代謝を高めるように働きかけ、副交感神経はその代謝が亢進し過ぎないように制御·抑制するように働きます。

東洋医学的に観ると陰と陽、火と水と捉えることができます。
これらがバランスを取り合うことでどのような環境下でも一定の生命活動が安定的に働くように、無意識下で脳からの命令を伝達しています。

多くの病気の土台となってしまう自律神経の失調、組織や内臟の働きが一定のリズムを失い不安定な状態になり、身体動に異常が起こり様々な病気を引き起こします。

ストレスや緊張、飲食過多が多い現代、交感神経が興奮することが多く、血管が収縮し心拍数が上がり、組織は収縮傾向になりやすく、これが現代病の土台を作っています。

なぜ自律神経が重要か?

東洋医学や自然療法では「心身一如」という言葉がよく使われます。
五行にそれぞれの臓器や特定の感情があるように、臓器と精神は密接に関与しています。

ミクロ的な視点で生命体としての人間を観ると、その生成は「素粒子という物質の元」と「それをどのような配列にしてどのような物質(臓器や組織)をつくるかを決定している秩序 周波数≒ライフフィールドなどの目には見えないエネルギー」から成り立っているといえます。

逆に考えれば周波数という秩序やライフフィールドのようなエネルギー場がないと素粒子だけでは生命体を形成することが不可能であるということ。

また少しマクロに見直せば、食物を分解して得た身体の構成成分をどこに分配してどのような組織に組成するか?ということは「働き」が決定しています。

ミクロ的にもマクロ的にも「脳や遺伝子からの指令=働き=周波数が先、物質は後」ということが分かります。

ここに西洋医学の落とし穴があり、唯物的科学をその根拠としているが故に「物質の異常」しか認識せず、本来の順序としては先に重要なはずの「働きの異常」に関しては認知しにくい体制が出来上がってしまっています。

精神科系の研究もなされてはいますが、感情や働きの異常もホルモンなどの物質の異常と捉え、物理医学に傾倒してしまいます。
従って本当に重要な「脳や遺伝子からの命令 働き」の異常に関しては重要視されない、またはほとんど検知できないというのが現状です。

自律神経が重要である理由はこの「働きを担っていること」に他なりません。

気温や気圧、湿度、環境による緊張など様々な情報を感知し、その影響を最小限に食い止め代謝の状態などを一定の状態に維持できるように、様々な器官に命令を出しコントロールしています。
これによって形あるそれぞれの組織は正常な運動を維持できるのです。そしてそれは形を維持するための物理的構成成分をいかにして結合させるかという秩序にも関与しています。

このように考えると「働き」が先、「形」は後から出来上がると言っても過言ではなく、その働きをコントロールする自律神経は非常に重要であり、

東洋医学において心臓が宿すと言われる「神=最高中枢」もまた、自律神経などの命令形を含んだ「形無きもの、気、エネルギー、周波数」などのことであろうと考えられます。


次回は、今回の続き <現代病の原因> を掲載致しますので、お楽しみにお待ちください!