セラピーオフィス ラサルーテ 文献より

鉄分摂取

体内の鉄分は赤血球の中のヘモグロビンとなり、酸素を結合して全身に運搬する働きを担っています。

全ての物質には、「モノ=陰、働き=陽」という概念があることはすでに述べました。
鉄はその両方の側面を強く持ち合わせています。

上記の酸素を運搬する働きは、働きとしても陽であり酸素を運搬してエネルギー代謝を高めるという意味でも陽の性質を持ちます。

またモノとしての陰の性質に加え、金属=冷やすという陰の性質も持ち合わせています。

肝臓には血液が多量にプールされています。
血液中の鉄分が減少=肝臓にとっての陰気が減少→相対的に陽の働きが強くなる→肝臓の陽の性質である気を上昇させる力が強く働く→気が頭部や身体上部に集まる→神経過敏、興奮、イライラ、頭痛、めまい、不眠などの症状が起こる…という病的機序が起こります。

また鉄分が減少すると酸素運搬能が低下し、末端での冷えが強くなります。

この状態は頭に熱があり、足に陽気が足りない、すなわち頭熱足寒の状態、冷えのぼせとなり、自律神経バランスを崩し、多くの現代病を引き起こします。

このように鉄分の減少は現代病の大きな原因の一つです。
鉄分の摂取で多くの現代病が予防、改善できることでしょう。

鉄分はレバーやあさり、海苔やヒジキ、きくらげなどに多く含まれます。
漢方ではらっきょの酢漬けが肝血虚という貧血+頭熱足寒状態に効果的だと言われています。
また鉄瓶で水やお茶を沸かすということもかなり効果的です。
是非実践してください,


次回は、今回の続き <足ツボ> を掲載致しますので、お楽しみにお待ちください!