※セラピーオフィス ラサルーテ 文献より
<間違いやすい健康法・生活習慣>
最近は西洋医学の弊害についても認識されるようになり、副作用のない自然療法と言われる健康法や、健康に有効といわれる生活習慣に関しての情報が氾濫していよす。
西洋医学だけに頼らない健康観は今後さらに広まっていくことでしょう。
現在はこのような風潮に便乗して確たる理論のない不適切な健康法が横行し、医学的背景のないメソッドや生活習慣に関する情報が溢れていますので、これらを取捨選択していただくことが重要です。
そのために必要な判断基準になる項目をこの章で記載します。
また今では失われつつある東洋医学的な健康に関する叡智を解りやすく解説したいと思います。
ご自身に合った健康法や適切で正しい習慣を選択実践していただき、現代病の改善や予防にお役立ていただきたいと思います。
病気の意味
筆者が臨床で様々な方と出会い、多くの治療で考えさせられた「病気の本当の意味」についてこの章の最初に記載します。
この考え方が筆者の臨床に対する基礎的哲学であり、このような考えに基づいて日々の臨床に臨んでいます。
ガン、難病、先天的障害、重度の精神症状…
この二十数年間の臨床で、治って頂きたくて自我を忘れ、治療時間や治療費の区切りさえ忘れて治療に没頭し、それでも治療の力が及ばないことが多々ありました。
そのためスピリチュアル系の書籍、生命に関する哲学や倫理に関する書籍、前世療法や過去世についての書籍なども多数読破しました。
以下、その中で得た筆者なりの考えです。
○大きな病気には必ず課題やテーマがあること
○この世界に生まれてくるときに、なりたい自分になるため魂を成長させるために必要な課題を自分で設定して生まれてくる!ということ
○これらは自身で気付くべきもので、気付きがないといくら外部からの手助けがあっても課題やテーマがクリアできないこと
○病気はいくら優秀な治療を受けても、気付きがなければ完治しない、あるいは治っても別の病が現れるということ
そして多くの臨床を通して、気付くべき大きなテーマの一つが「唯物論からの脱却」であるということ。
最近は西洋医学だけが医療だと考えることから脱却しようという風潮が高まっています。
自然療法への関心が高まっていることもその要因ですが、より大きな要因は「多くの方が<唯物論からの脱却>というテーマに気付きだした」ということだと思います。
西洋医学が唯物的科学を背景に構築されている医学であるということに気付かれる方が増えてきているのだと思います。
呼吸法や瞑想はクスリにも匹敵する、いえ、それ以上の治療効果があるといっても過言ではありません!
また身体だけでなく精神や脳にも多大なる効果があります。
ですが、唯物的常識に縛られているとこれらがガンや難病の治療になるとお伝えしても共感して頂けません。
そこで私は以下のような順序でお伝えするようにしています。
1.身体は働きと物質という二つの側面から成り立っているということ
2.物質は素粒子→原子→分子→細胞という小さな物質の寄せ集めであること
3.粒子同士が集合しているということは、集合するために働いている力が存在するはずであること。例えば人が地球に立っているのは重力という力が働いているから。当たり前過ぎると力と働きのことを忘れてしまいます。
4.ということはこの力と働きがなければ粒子の集合は離散してしまうため物質的身体は崩壊すること。
5.全ての病気の根底にはこの「カと働きの異常」があることに気付くこと。これが即ち唯物論からの脱却である。
6.整理すると、三次元世界での物質の有り様は働きによって形が決定していること。つまり「働きが先、形は後!」ということが三次元世界の真理であること!
7.6に従って考えると病気は物理的異常よりも、それを起こしている働きの異常を見つけてそれを治すことが先決であり、形の異常は働きが正常化してからその働きによって修正される!ということに気付くこと!これが自然治癒ということである。
8.この人体においてこの「働き」を大きく担っているのは脳と自律神経であること。
9.脳の状態を整えるのは感謝の心やポジティブシンキング、落ち着いた思考であり、自律神経の働きを顕在意識で整える方法は呼吸法しかないということ。
10.呼吸法、心を穏やかにする瞑想や禅、ヨーガなどが病気を治すために最重要である「働き」を整える!
という内容でお伝えするようにしています。
これら全てを集約し網羅するココロの在り方が「調和」「愛」「柔」「穏やか」「思いやり」「いたわり」であり、これをさらに総合して考えると 「和の心」ということになると思います。
つまり唯物論からの脱却が病気の持つ意味であり、和の心を持つことが病気の治癒に繋がる、ということだと考えれます。
仕事・ストレス・生きがい
ストレスがほとんどの現代病の要因になっていることは皆さんもよくご存知だろうと思います。
このストレスは多くの場合、仕事によって生み出されているのではないでしょうか。
今ある病気や症状を早く回復させたい、病気にはなりたくない、でも仕事はやめられない、だからストレスは無くならない…
言い換えるとストレスを抱えながら仕事は続け、病気は治したい…
大きな矛盾があります。でもこれが現代社会であり、そこから現代病が生まれています。
臨床では、このストレスが病気の原因の大半を占めている、と判断した場合で、尚且つ人生にも大きな影響が出るような病気や今後その懸念がある場合には、ストレスを軽減するようにお願いしています。
でも多くの場合、生活があるから我慢してでも仕事を辞められないと仰います。
その場合には「なさっているお仕事やお役目は、健康や生命を犠牲にしてでも継続されるやり甲斐がありますか!充実していますか!」とお尋ねするようにしています。
YESであれば、それを続けて頂きながらそれによって起こるデメリットや健康被害を最小限に食い止められるように最善を尽くすことをお約束しています。
でb残念ながらこの質問に対して直ぐにYES!とご返答頂けることは少ないのです。
それはそのはず、多くの方は生活のために仕方なく仕事をしているとお考えになっており、職場への不満や人間関係におけるストレスを抱えて日々を過ごしていらっしゃいます。
このような場合には、訴えられる症状や病気がどれほどストレスから影響を受けているかをお知らせし、実際の現状を変えられないのであれば普段のお仕事を見直して頂き、そのお仕事が社会に貢献している面や、ご自身の働きがとれくらい周囲の方をサポートしているかなどを認識していただくようにしています。
多くの場合、このような側面がない仕事など皆無のはずです。生きている、人間社会がある以上、必ず誰かのお役に立っているのです。
ではなぜストレスが多いのか?
それはこのようなポジティブな面よりも、
「人からの評価」
「自分が思う正当な対価、報酬が得られているか?」
「会社から認められているか?」
など、目に見える物理的なことだけを基準にしてしまうことによって起こります。
物理的側面よりも、目に見えない貢献やお役目に意識を移せば、そこに生きがいが見出され、やり甲斐が生まれ、同じ仕事でもストレスは大幅に軽減できるのではないでしょうか。
そして生きがい、やり甲斐を見つけられれば、多少の苦難も乗り越えられるのではないかと思います。
「生きがいとは自分の外にあるものではなく内に在るもの」
私自身はこのように考えています。
筆者はよく「先生は病気知らずですね」とか「とてもお元気でしょうね」と言われますが、実際は多くの症状を感じます。
ただそれよりも、「人のお役に立てている」という充実感や「そのためであれば肉体的な損傷は起こっても致し方ない」という覚悟、「肉体的な負担があろうとも仕事による精神的成長が嬉しい」というような思いの方が数倍大きく感じていす。
昔から医者の不養生と言いますが、これは自分の身は多少犠牲になっても人のお役に立てている、という充実感が得やすい職種でもあることから自らを顧みない医療者が多かったためだろうと思います。
とても有り難い仕事をさせて頂いているといつも感謝の気持ちが絶えません。
どのようなお仕事にも必ず素晴らしい側面があります。
なるべくそのような目には見えなくても素晴らしいと思えるところを見出して頂き、心の糧として頂きたいと思います。
次回は、今回の続き <間違いやすい健康法・生活習慣 痛みについて> を掲載致しますので、お楽しみにお待ちください!