※セラピーオフィス ラサルーテ 文献より
肩こりの真因と対処法
肩凝りには様々な原因があります。
またテレビや書籍でよく見かける「肩こりのツボ」...
実際にはそういうツボは存在し主せん。
肩凝りの真因に対応するツボがあり、その原因によって選択できるツボは多数存在しています。
この肩こりの本当の原因によって凝りを感じる場所です。
肩凝りを感じる部位によって大まかに原因が推測できますので、皆さんの肩こりの場所と原因を認識していただいて未病のうちに対処していただきたいと思います。
肩の凝り(重い感じや鈍い痛みなども含む)を感じる部位ですが、大まかに5種類ありますので、写真で色分けしてポイントしています。
肩の最上部の青、その少し下(後)の緑、その下の黄色、その下の肩甲骨周辺の赤、首の後ろの白。
これらの各色のポイントについて記載します。
肩甲骨の内側の凝りもよく起こりますが、これは心臟や貧血、呼吸器、自律神経、ホルモンの異常などによって起こり原因が複雑で部位だけでは割り切れないため今回は省きます。
~各論~ (全て左右共通です)
1.青のポイント
このポイントには大腸に繋がる経絡が通っています。
首の前側面から歯まで繋がっています。多くは胃腸疾患、飲食過多、便秘、エネルギー過剰などの原因によってこの経絡が滞り凝りを生じます。
また首の前側面にある神経節やリンパにも関連するため、五十肩の強い痛みや手先のシビレ、むち打ち、カゼや扁桃腺炎、虫歯がないのに歯が痛い、などの症状の原因にもなります。
治療は前腕部にある青のポイントをマッサージします。また五十肩やむち打ち、手先のシビレなどは首の前側面にある下2つの青のポイントをオイルマッサージの要領で優しく押し流します。
2.緑のポイント
肩凝りには一番多く見られるパターンで、胆のうに繋がる経絡が通る部位です。
肩の緑のポイントと後頭部の緑のポイントに凝りを感じやすくなります。
偏頭痛やめまい、視力低下などの症状も併発することが多いです。
この経絡の異常は肝臓胆のう疾患、神経興奮やイライラ、セカセカ、貧血、寝不足、眼精疲労、アルコール摂取、脂質過多、などから生じます。
現代病の原因のほとんどがこの経絡と関連しているためにこのタイプの凝りが一番多いのです。
治療は足の緑のポイント4点をマッサージして下さい。
3.黄色のポイント
三焦経という全身に広がる経絡が通る部位です。
焦の文字は焦げる-体温発生やエネルギー代謝を表しており、代謝の異常や血圧の異常、カゼなどの時に滞りが現れます。
また耳との関連も深く、突発性難聴やご高齢者の聴覚低下などの時も反応が見られます。
治療は肘の後ろと手首より少し上の黄色のポイントを押し流すようにマッサージして下さい。
4.赤のポイント
ここには小腸に繋がる経絡が通っています。
多くは尿の異常、血圧の異常など水分代謝と関連する異常から滞りが起こります。
小腸経は心臓の経絡と表裏一体であるため、特に肩甲骨中央辺りのポイントが強く痛む場合は心疾患の可能性もあるので注意が必要です。
最近では西洋医学でも狭心症の前駆症状としてこの部分の痛みや、この経絡が繋がる小指のシビレなどが起こることがあると認めています。
治療は肘の内側と掌外側の黄色のポイントに押し流すマッサージを施します。
5.白のポイント
この部位には膀胱に繋がる経絡が通っています。
泌尿器系の疾患、脊髓や脊髄液に関する疾患、水頭症や認知症、水分代謝異常、冷え、カゼ、水分過多による高血圧などから滞りが生じ、凝りを感じます。
治療は臀部の白のポイント、膝の裏、ふくらはぎ、足甲の外側のポイントを押し流すようにマッサージします。
それぞれの経絡の手足のポイント、凝りを感じている部分の経絡を押し流すこと。
これが凝りを改善し、原因となっている臟器や働きの異常も改善することに繋がります。
凝りだからと言って局部だけを強い力で揉み解すのは、異常を起こしている経絡を更に傷付けたり、その経絡が繋がる臓器の働きを妨げたり、また根本の原因ではないのにその部分だけに過剰刺激を与えることになり後からまた筋肉が硬く収縮する、ということにも繋がります。
凝りは火災警報機のようなもの。
無理な力で揉み解すのは警報機だけを止めて火事を全く消さないに等しいのです。
痛み止めはこれの最たるものですね。せっかくの警報機の電源を遮断してしまうのと同じことなのです。
身体にとって不必要な感覚は無い、ということですね。
身体の声を聞いてください。
次回は、今回の続き <ギックリ腰・腰痛の真因と対処法> を掲載致しますので、お楽しみにお待ちください!