関節リウマチと鍼灸治療
※ パンフレットをページ下部に掲載しています。
症状
関節リウマチの初期は、「からだの重だるさ・熱っぽい・食欲不振」などの症状が現れ、朝方に手指の関節周囲にこわばりを感じます。
次第に、指などの小さな関節から、左右対称に関節の腫れや痛みが起こります。
これが徐々に全身の関節へと拡がり、進行すると目や肺などの内臓疾患に拡がることもありますので早期診断・早期治療が大切になります。
原因
免疫細胞が、なんらかの影響で機能に異常をきたし、自分の正常な細胞( 骨や軟骨 )を「異物」とみなして攻撃して破壊してしまう自己免疫疾患です。
発症する主な原因
- 細菌・ウイルスの感染
- 過労・ストレス・自律神経の乱れ
- 喫煙・出産・大きな衝撃( 交通事故・転倒 )などのケガ
特に30~50歳代の女性に多く発症します。女性に多いのは「女性ホルモンが免疫反応を促し活性化させやすいから」だと考えられます。
西洋医学の療法では、化学療法( 消炎鎮痛剤・抗リウマチ薬・ステロイドなど )が主になります。
リウマチに対する鍼灸治療
初期または軽症の時に治療を開始すると有効性が高いため、発症した時期を伺い進行状況を確認します。
朝の手指のこわばりにより肩が上がり、肩甲骨内側から頚部にかけて付いている肩甲挙筋や僧帽筋上部の緊張が見られます。
頚部・肩や腕に鍼やお灸をする事で筋肉が緩み、手指のこわばりも楽になります。
ストレスによる暴飲暴食は胃に熱がこもり、関節の痛みを助長します。
熱化した場合は、痛みや炎症が出ている経絡( ツボ )にお灸をする事で炎症や痛みをやわらげる作用があります。
また、不安やストレスによっておこる様々な体調不良( 胃腸障害・不眠など )を整えることもできます。
まとめ
血液の循環を良くすることで関節周囲の緊張を緩め、炎症を抑えて痛みの緩和をはかります。
部分的な局所治療でも効果は得られますが、中期以降では全身調整を行うことで、身体に停滞している滞った気・血液の流れや偏ったバランスが改善され、更なる症状緩和が期待できます。
付録:自分でできる予防・対策
- 適度な運動( ダンベル運動など関節に負担がかかる運動はNG )
- 栄養バランスの良い食事
- 規則正しい生活( 質の良い睡眠・入浴 )